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肩の症例
−73歳の女性が来院したきっかけは、右腕が上がらないことからでした
四ヶ月前に、突然右腕が上がらなくなった。何年も前から、腰の鈍い痛みと背中のこりがひどかったが家業のため放置していた。
現在、クーラーなど冷えたところで腕を動かすときに、肩がピリッと痛み、腕にうずくような鈍い痛みがある。
−担当者の目
肩甲骨の動きが悪くなると、周囲の筋群の過緊張となり、腕への代謝障害を作るかもしれないと思えた。
歩くとき右足に力が入っていない。 座ると、右肩が下がっている。 左腕は、スムーズに上がっている。
頭に右手を置いて肘を上げてもらうと痛みが無く、手を離すと腕が上がっていることから、筋肉系のトラブル
と考えました。 そして、その筋肉に障害をもたらしているのが、姿勢ではないかと推測しました。
障害部位を特定し年齢的に無理をしなければ、カイロプラクティック技術で調整できる範囲であると判断した。
−調整した部位と内容
1)腋窩部(特に、小胸筋、小円筋)に過緊張と押圧により放散痛が見られる。
2)背中のラインは、左側に突の側湾をしている。 そして、左側への振り返りが制限されている。
3)胸椎の五番・六番は、左右からの圧痛があり、左回旋がロックされている。
4)腸骨左に内方への動きが見られない。下肢は内股となり外反母趾もあった。
これらから、カイロプラクティック的に、肩の運動に関連する部位の可動域を調整した。
実際には、左腸骨外方変位と胸椎五・六番の変位を調整して、スムーズな腕の動きを確認した。
−調整の後に
これまでのダメージが二〜三日の間でどれだけ回復できるかが勝負です、と考えたことをお話した。
肩へのテーピングも紹介したが、皮膚が弱い、張りなおしの煩わしさなどのお話しから、貼付しなかった。
外反母趾については、比較的皮膚炎にもなりにくいため、試しに貼付しウォッチしてもらうようにお伝えした。
その後、忙しい時間を割いて六日後に調整に来られたところ、調子が良くなってきているとのことであった。
外反母趾のテーピングのやり方を教えてほしいとの要望にお答えして伝授した。
さらに、二ヵ月後に腰の張りで来院したときは、右肩も指の痛みもあれから無くなっているとのことであった。
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