関連部位


胸部・腰部の症例

−建設業勤務の男性(26歳)が来院したきっかけは、腰の痛みでした
 一年程前の仕事中にギクッとした痛みが走り、腰を挫傷したことがあった。 レントゲンには異状が無く、痛み止めと冷シップにより四〜五日で対処したが、鈍い痛みが残っていた。 一ヶ月前から、動き出す時にピリッとした痛みが出てきた。

−担当者の目
 動き始めに痛むが、少し動くと痛みが緩和することから筋肉系のバランス問題ではないかと思われた。 仰向けで寝てもらうと、右足が外側に開いています。 横向きに寝てもらって下肢の上げ下げを、抵抗を加えながらやってもらったところ、十分な力が出るが、 二〜三回のトライですぐに力が出なくなります。何がスムーズな動きを阻害しているのか。 183cm、63kgの長身で痩せ型体型が、より緊張・疲労を増す原因かもしれないと考えました。 動きを妨げている部位が見つかれば、カイロプラクティック技術で、調整できる範囲であると判断した。

−調整した部位と内容
1)殿筋群、特に右梨状筋に過緊張が見られる。
  押圧すると股関節後方に痛みが広がる。
2)腰椎四番、五番の左側に圧痛があり、右への回旋制限があった。
3)仙骨左基底部に圧通があり、右腸骨の前上方・外方への動きが見られない。
4)腹部より、大腰筋右側に、やや緊張が見られるが痛みは少ない。
  他に顕著な異状は見られなかった。

  これらから、カイロプラクティック的に、関連する関節の可動域を調整した。
 実際には、腰椎5番の右回旋変位と腸骨の後下方・内方変位の可動性を確保し、
 仙骨の位置を調整した。

−調整の後に
 殿筋群の筋力強化のために、膝の屈伸運動、スクワット。疲労回復のために、ねじり系の運動を紹介する。 筋力回復や強化が間に合わないので、腰のサポーター(仙腸関節ベルト)、冬場においてパワータイツなど 紹介した。 特に忙しい仕事であることから、出来るだけゆっくり運動することで、関節周りの運動をスムーズにし 新陳代謝を促進することをお話した。その後、三ヵ月後に腰のストレッチ調整に来院されている。


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