関連部位


膝の症例

−68歳の女性が来院したきっかけは、膝の痛みでした
 10日前に、思い当たる原因も無く急に左膝の外側がピリッと痛くなり、徐々に歩くのがつらくなってきた。 今は、正座も出来なくて困っている。

−担当者の目
 正座を出来なくしている要素(膝関節、靭帯構造やそれに付着する筋群)の異状を探せるかもしれない。 徐々に歩きづらくなっていることから、筋肉系の働きを阻害している構造物の異変があるものと思われる。 外傷などの経験が無いことから、疲労性のトラブル(関節の変形、筋肉の過緊張・過労、靭帯の緩み)、 関節位置の変位があるかもしれないと考えました。 つらそうな顔と、歩けなくなるのではないかという不安を、解消できる材料が見つかればと思いました。 膝の安定化と回復までの手段を間違えなければ、カイロプラクティック技術で調整可能であると判断した。

−調整した部位と内容
1)左膝(特に腓骨)に前方へのすべりが見られる。
2)長腓骨筋、長趾伸筋、前脛骨筋に緊張が見られる。
3)腰椎四番に左回旋制限が見られる。
4)小・中殿筋に過緊張があり、押圧によって大腿部後方、下肢外側への関連痛を
  確認した。

  これらから、カイロプラクティック的に、膝運動の関連部位の安定化を図った。
 実際には、腓骨の前方変位、腰椎四番の変位を調整し、膝の屈曲を確認した。

−調整の後に
 腓骨の安定と膝周囲の筋肉群の緊張が緩和するまで、ゆっくりと繰り返す片足の屈伸運動を紹介する。 腓骨を安定するテーピングを貼付したところ、スムーズに膝の曲げ伸ばしが出来るようだとのこと。 冷えや体重のかかり方で無理をすると、悪化する旨を説明し無理しないように意識してもらった。 安定のため一・二日静養。一週間ほど片足ずつの屈伸運動をすることで再発しないように勧めた。 長期的には、殿筋の疲れを緩和するストレッチ運動も紹介したところ、日々に楽になっているとのこと。
再発防止に散歩を始めてみようとしている、とのことであった。


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